スペルト小麦

スペルト小麦って聞いたことありますか?ダイエットにいいとかグルテンフリーとかいろいろ言われています。栄養価が高いとも言われてますね。色々と調べていきますね。

ALCE NERO(アルチェネロ)の有機全粒粉スペルト小麦・スパゲッティは赤い!?

ALCE NERO(アルチェネロ)の有機全粒粉スペルト小麦・スパゲッティを

見たことありますか?おそらくスパゲッティもしくはパスタは白いもの、

と思ってませんか?これはお米もそうですけど、白いものというのは

たいていの場合人間が精製したからということが多いです。砂糖なんかも

そうですね。塩は逆に白いかもですが。

 

そしてこれはスペルト小麦の場合もそうです。だからスペルト小麦の

スパゲッティーもしくはパスタは赤いです。こんな感じ。

 

 小豆でも練りこんであるんかい!と思うくらいに赤いですよね。

イメージとしてはそば粉と同じかもしれません。そばも精製されたものは

白っぽいものになりますが、例えば田舎そばとかって紫っぽい色がありますよね。

あれと一緒です。

 

もしかしてカルディーとかで売っているスペルト小麦はもう少し色が薄いかも

しれません。玄米も茶色だし、自然界の中では白いものってそんなに多くないかも

しれませんね。特に穀物だと。

 

 見た目はあれかもしれませんが、その分栄養素が含まれてます。そして

血糖値スパイクを起こしにくいとも言われています。いわゆるGI値

低いということですね。

 

グルテンについては前の記事に書きましたが、そもそもグルテンたんぱく質

一種です。元々小麦にはグルテンが含まれていましたが、それに対して

アレルギーを起こす人はいなかったらしいのです。しかしながら大量生産に

適した品種に改良する中でグルテンが変質してしまったのではないか、というのが

グルテンアレルギーがここまで広がっていることの理由として予想されています。

 

スペルト小麦はそういった品種改良がされていない古代小麦ですから、

グルテンアレルギーの人は一度は試してみてもいいかもしれませんね。

自分はグルテンアレルギーでないと思っている人でも、実は何かしらの

ダメージを食らっている場合もあります。血糖値コントロールという意味でも

精製糖質を食べるよりいいので、一度試してみてもいいかもしれません。

これまで何となく不調と感じていたものがなくなるということもありますから。

 

スペルト小麦はグルテンフリー?

小麦粉で作られた食べ物が好きな人はたくさんいると思います。

例えばパン。おいしいですよね。

パスタ。おいしいですよね。

ピザ。おいしいですよね。

お好み焼き。おいしいですよね。

ラーメン。おいしいですよね。

他にも様々なものが小麦粉から作られています。もはや小麦粉無しでは人類は生きていけないかもしれません。

 

しかしこの小麦粉が人間の体調に異変を起こしているということも言われています。その原因となっているのが小麦粉に含まれるグルテンです。

 

 これはテニスの世界的トッププレーヤージョコビッチが書いた本です。彼は実家がピザ屋。もうこれはピザ食べないわけにいきませんよね!勝手な予想ですが小さい頃からピザをたくさん食べて育ったのではないでしょうか。

しかし、ジョコビッチ、なんとグルテン不耐性だったのです。

小麦が引き起こす様々な症状

実は小麦は様々な症状を人間に引き起こすことがわかっています。

小麦アレルギー

 これは小麦粉を食べると蕁麻疹が出たり下痢してしまったりする症状です。小麦粉が食べれないなんてかわいそう!って思うかもしれませんが、アレルギーを持っている場合はそんなことより大変なことがあるのです。

セリアック病

どこかで聞いたことがあるかもしれない病名、セリアック病。これは小麦に含まれるグルテンから自分の体を守ろうとして生じた抗体(これを自己抗体と呼びます)が、なんと自分自身を攻撃してしまうという病気です。小腸の粘膜にダメージを与えるといわれており、いわゆる自己免疫性疾患というやつです。読んで字のごとく、自らの免疫による病気ということです。

その他のグルテン過敏症

上記の2つに分類されなくても、小麦粉がダメな場合はグルテン過敏症、グルテン不耐症、不耐症と呼ばれます。要はあまり顕著な症状は見られないけれど、なんだか小麦粉を食べると調子悪い・・・といった感じです。小腸がおかしかったり、なんだか集中力がもたないみたいな感じで、疲れてるのかな?みたいな感じで片づけられることも多いかもしれません。

グルテンが体内に入ると何が起こるか

グルテンたんぱく質の一種なのですが、消化が難しく、さらにはグルテンに含まれるグリアジンという成分が腸の透過性を高めてしまいます。透過性と聞くとなんだかいいような気もしますが、腸の透過性が高められるというのはいい意味ではなく、人間が持つ免疫力を下げる方向に働きます。要は腸の壁を薄くして、入ってきてはいけないものが腸の中に入ってしまったり、逆に腸から出てはいけないものが腸から出て行ってしまうということです。これはリーキーガット症候群と呼ばれる症状なので、聞いたことがあるかもしれません。

 

リーキーとはリーク(leak)という動詞の形容詞です。特ダネをリークしたなんて使われ方をすることもあるので聞いたことがあるかもしれませんが、要は「漏らす」という意味です。その形容詞ですから、漏れる、という意味ですね。ガットは腸という意味です。

これらが組み合わさった単語、リーキーガット。つまり漏れやすい腸ということなんです。

リーキーガット症候群になるとどうなるか

既に少し書きましたが、小腸からいろいろなものが漏れていきます。例えば食べ物。消化中の食べ物が小腸から体内に漏れていきます。それ以外だと腸内細菌。本来であれば腸内で食べ物の消化を行っているはずの腸内細菌が腸内から出て行ってしまうのです。

そしてこれの何がまずいかというと、体としては、本来はあるべき場所にないと認識してしまうのです。別の言い方をすると、体は異物が入ってきたと認識して、その異物に対する攻撃を始め、炎症を起こしてしまうのです。腸の中にある時は体に必要な栄養素であったのに、消化の途中で体内にリーク、漏れてしまったために、体から変なものが入ってきた!攻撃しなきゃ!と思われてしまい、結果体内に炎症を起こしてしまうというなんとも悲劇としか言いようのない状況が生まれるわけです。

スペルト小麦はグルテンフリーなのか

こういったことを防ぐためにグルテンフリーな生活を送る人も増えてきています。前出のジョコビッチグルテンフリーな生活を始めてから成績が格段に伸びたそうです。圧倒的な強さを誇りますからね。日本のトップ選手である錦織圭選手のタイジョコビッチ対戦成績はなんと2勝16敗。15連敗中なんて情報もあるくらいです。

さて、スペルト小麦に話を戻すと、小麦粉なのにグルテンフリーなんて情報があります。しかし小麦粉ですからスペルト小麦はグルテンフリーではないようです。

では、どうしてそういった情報が出てきたのか。これにはスペルト小麦がいわゆる古代小麦であるということが関係していると思われます。というのもグルテン不耐症といった症状が出てきたのはつい最近なのです。古代小麦が食べられていた時代にはそんな症状はなかったわけです。そこから古代小麦であるスペルト小麦であればグルテン不耐性であっても食べれるのでは?といった情報が出てきてしまったようです。

確かに現代小麦とは異なるので、グルテン不耐性な人であっても全く同じ症状は出ないかもしれませんが、やはりグルテンは含まれているようなので、注意した方がいいと思われますね。

 

スペルト小麦と全粒粉の違い

古代小麦として最近たまに耳にするようになったスペルト小麦。栄養価が高いという話ですが、栄養価が高いといえば全粒粉の小麦も栄養価が高いと言われますよね。その違いはどこにあるのでしょうか。

 

スペルト小麦とは

スペルトとはもみがらという意味で、かなり固いもみがらに包まれています。このため製粉したとしても栄養素が多く残っているというのがスペルト小麦の特徴です。

 

全粒粉小麦とは

全粒粉(ぜんりゅうふん)とは白米と玄米の違いのように精白をどこまでするかの違いになります。全粒粉の場合は小麦の表皮、胚芽、胚乳をすべて粉にしますが、一般的な小麦の場合は表皮と胚芽が製粉によって除去されてしまうのです。このため全粒粉の方が多く栄養素が残っていると言えます。

 

スペルト小麦と全粒粉小麦の違いとは

この違いは実はあまり比べられるものではないというのがこれまでの説明で何となくわかるかもしれません。というのも現代における全粒粉小麦は、現代小麦における全粒粉であり、スペルト小麦はスペルト小麦という種類だからです。もし比べるとしたらスペルト小麦と現代小麦という比較になるでしょう。

栄養素として無理矢理スペルト小麦と全粒粉小麦(現代小麦の)を比べるのであれば、恐らく全粒粉であっても製粉したスペルト小麦にはかなわないでしょうね。

また、全く異なる小麦であるためスペルト小麦にはいわゆる現代人がアレルギーを持つことがあるグルテンがありません。グルテン自体はありますが、アレルギーの原因にはならないということです。

現代小麦に含まれるグルテンは品種改良を重ねた上で作り出されたものです。元々小麦にはグルテンが含まれていましたが、それはアレルギーの原因ではなかったということですね。

 

スペルト小麦と低FODMAP食(フォドマップ)

FODMAP(フォドマップ)とは何か

F・・・fermentable(発酵性の)

O・・・oligosaccharides(オリゴ糖

D・・・disaccharides(2糖類)

M・・・monosaccharides(単糖類)

P・・・polyols(ポリオール)

これらの頭文字を集めたものがFODMAPです。FOODMAPではないですし、少し覚えにくいかもしれませんね。オリゴ糖や発酵性というのは少し聞いたことある単語ではあります。

これは特定の食べ物に含まれる短鎖炭水化物をグルーピングした呼称なのです。短鎖炭水化物は小腸を通過する時に水素ガスを発生させます。この結果人によっては短鎖炭水化物を食べるとお腹に張りを感じてしまうことになります。

 

FODMAPを多く含む食べ物

FODMAPを多く含む食べ物としては以下のようなものが挙げられます。いわゆる高FODMAP食品です。

<フルーツ系>

リンゴ、さくらんぼ、なし、プラム、スイカ、ドライフルーツ、マンゴー、桃

<野菜系>

アスパラガス、アボガド、ごぼう、さつまいも、ブロッコリー、マッシュルーム

お菓子系

クッキー、コーンシロップ、キシリトール、生クリーム、アイスクリーム、ヨーグルト

<その他>

納豆、リコッタチーズ、モッツァレラチーズ、フライドポテト、ハチミツ、コーンシロップ、小麦、パスタ

 

FODMAPが少ない食べ物

<フルーツ系>

苺、キウイ、クランベリー、パイナップル、ブルーベリー

<野菜系>

オクラ、蕪、かぼちゃ、ズッキーニ、大根、トマト、ほうれん草

お菓子系

チョコレート、ピーナッツバター

<その他>

ゴーダチーズ、米粉パスタ、鶏肉、木綿豆腐、玄米、キヌア

 

スペルト小麦は?

高FODMAPに分類される小麦ですが、これは現代小麦ということです。スペルト小麦は実は低FODMAPに分類されるのです。つまり低FODMA食を実践したいと思ったのであればスペルト小麦を食べればいいということになります。

 

もしお腹に張りを感じていると言うことであれば検討してみてはいかがでしょうか。

 

遺伝子組み換えとスペルト小麦

そもそもスペルト小麦とは

スペルト小麦とは一言で言うと古代小麦です。つまり今のような大量生産大量消費になる前の時代に栽培されていた小麦です。当然ながら品種改良などはほぼされていないと思われます。というか品種改良のようなことはあまりできなかったというのが正直なところでしょう。現代のような科学がないのですから。

スペルト小麦が栽培されていたのは約9,000年以上前と言われています。ヨーロッパの方で栽培がされていました。

スペルト小麦は遺伝子組み換えは大丈夫なのか

食品について不安になることと言えば遺伝子組み換えですよね。GMOかNon-GMOかということです。ちなみにGMOはGenetically Modified Organismの略です。

結論から言うとスペルト小麦は遺伝子組み換えという技術が発生する前の小麦ですから、遺伝子組み換え食品ではありません。

とはいっても、本物のスペルト小麦を実は遺伝子組み換えしたものが流通している可能性もあるかもしれませんので、スペルト小麦だからといって安心せずに、きちんと製造方法などは確認するようにしましょう。

もちろん遺伝子組み換えをした時点でスペルト小麦ではなくなるのですが、味だけはスペルト小麦にしてある、なんていう酷いことがないともかぎりませんから・・・

スペルト小麦の特徴

遺伝子組み換えではないということの他のスペルト小麦が持つ特徴としては、アレルギー症状を発症しずらいというのがあります。これはいわゆるグルテンの問題ですね。ただ、実はスペルト小麦はグルテンフリーというわけではありません。ここにも品種改良による影響があるのですが、グルテンアレルギーは現代小麦に含まれるグルテンに対するアレルギーのようなのです。本来は重要な栄養素であったはずのグルテンも品種改良をする中で人間のアレルギー症状を引き起こすことになってしまった可能性があります。。

 

その他にも低糖質とか栄養価が高いといった特徴があるのがスペルト小麦です。古代小麦というと例えば玄米のように固いのかな?なんて思ってしまいますが、これは風土にもよるようです。

小麦といえばパスタの国イタリアですよね。そしてそのイタリアの北部で育てられたスペルト小麦は若干固めのようです。一方何部で育てられたスペルト小麦は柔らかいといいます。

こういった違いがあるのも古代小麦ならではの楽しみかもしれませんね。

 

スペルト小麦で便秘は治るか

スペルト小麦を食べると便秘が治るなんてお話を聞いたことがあるかもしれません。これについて考えてみたいと思います。

 

スペルト小麦で便秘が治るという根拠

これは何よりも食物繊維が豊富ということですね。便秘と言えば食物繊維。食物繊維といえば便秘に効く。この流れからスペルト小麦で便秘解消という話が出てきているようです。

しかし、よく考えて見ましょう。もし食物繊維が不足していたら便秘が解消されるということであれば、誰もが解消していますが、そこまで皆さんうまくいっていないでしょう。これはなぜでしょうか。

現状の体調は総合的なバランスの上に成立している

よくあるのが~を食べると、摂ると、~という症状が解消する、といった形式のお話です。これは限定的には正しいかもしれません。しかし、一般的に正しいかどうかはかなり不明です。なぜか。

というのは現状の体調というのは総合的なバランスの上に成立しているからです。便秘という症状があり、もしそこに食物繊維を投入した結果解消したとします。これはすごく珍しいケースかもしれません。なぜかというと、唯一便秘を解消するために食物繊維だけが不足していた、という状況でないとこの便秘解消は起こらないからです。

しかし人間の体はもっと複雑なわけです。食物繊維が便秘解消になる可能性はもちろんありますが、それだけではないはずです。

便が出るまでの過程には様々なことがあります。

・よく噛んでいるか

・胃の消化力が弱っていないか

・小腸でリーキガットになっていないか

・大腸で水分不足が起こっていないか

などなどです。

例えば大腸で水分不足になってしまっていたら、便はカチンカチンになってしまっており、ここに食物繊維を投入したらさらに容積が大きくなり、便秘は酷くなります。

こういった状況をふまえてでないと食物繊維食べれば便秘解消!という安直な考えになってしまう可能性があるということです。

 

食物繊維を食べれば便秘が解消するというのは、便秘という症状を解消するための条件として唯一食物繊維が不足しているという状況があったときだけでしょう。

 

しかしそんなにピンポイントな状況ってあまりないと思うのですね。ある症状を解消するためには恐らく複数のことをしなくてはならないと思うのです。なぜなら便秘などのように明らかに体の異常を訴えるまでになるにはいろんな要因があるからです。

人間の体は少し不具合があっても何とかカバーをしようとします。それを乗り越えて便秘になったわけですから、もし本当に便秘を解消したいということであれば、その積み重なった不具合を徐々に解消していくしかないわけです。

 

それは睡眠不足かもしれませんし、食べている食事の中身かもしれません。脂っこいものばかりを食べているために胃腸が弱っているからかもしれません。水分不足かもしれません。そして食物繊維不足かもしれません。

 

一つ一つをつぶしていくしかないわけです。この考え方をしていれば、~が便秘に効く、と聞いてもすぐに飛びつくことなく自分のペースで便秘解消に取り組めますよね。